こちらの記事では、「家計の金融行動に関する世論調査」をBIツール(Looker Studio)で可視化したレポートについてご紹介させていただきます!実際にレポートを操作することもできますので是非ご覧ください!
どーも、さきやんです!ご覧いただきありがとうございます。
こちらの記事にたどり着いているということは「家計の金融行動に関する世論調査結果をBIツールで可視化する方法」に興味・関心がある方だと思っています。
まず初めに、この記事で利用可能な「ダッシュボード(レポート)」ご紹介させていただきます!
このようなダッシュボード(レポート)で「家計の金融行動に関する世論調査」の結果を見てみたい方は是非ご覧いただければ幸いです!
こちらの記事は以下のような人におススメだと思います!
- 家計の金融行動に関する世論調査に興味がある方
- BIツール(Looker Studio)で上記の調査結果を見たい方
それではどうぞご覧ください!
こちらの記事では、大きく3つのステップで説明させていただきます。
金融広報中央委員会による「家計の金融行動に関する世論調査」について簡単に紹介させていただきます。
Looker Studioで「家計の金融行動に関する世論調査」のエクセルファイルをどのようにしてレポート化したのか紹介させていただきます。
実際に作成したレポートを紹介させていただきます。レポートだけ見たい方はこちらのみご覧ください!
レポートだけ見たい方はSTEP.3のみをご覧ください!
3つのステップを説明する前に、事前の準備・構築環境についてご紹介したいと思います。
こちらは実際にご覧いただいた方が同じような作業をしたい場合のみに必要な環境ですので、レポートをご覧になるだけの方であれば特に不要で問題ございません!
Looker studioの初期設定については以下の記事で整理していますのでご参考にしていただければと思います!
【初心者向けLookerStudio講座】Looker Studioの始め方「家計の金融行動に関する世論調査」とは、金融広報中央委員会(愛称:知るぽると)によってインターネットで調査された内容であり、次のポータルサイトが運営されています。
この委員会では、各都道府県金融広報委員会、政府、日本銀行、地方公共団体、民間団体などと協力し、中立・公正な立場から「お金の知恵」を広めるための活動支援や情報提供を行っています。
委員会の構成は次のような団体が関わっており、全国規模の幅広いネットワークを形成しています。各都道府県金融広報委員会は、都道府県庁、財務省財務局・財務事務所、金融経済団体、消費者団体、日本銀行本支店・事務所等により構成されています。
役割 | 構成 |
---|---|
委員 | 金融経済団体、報道機関、消費者団体等の各代表者、学識経験者、日本銀行副総裁等 |
参与 | 関係省庁局長、日本銀行理事 |
顧問 | 金融庁長官、日本銀行総裁 |
事務局 | 日本銀行情報サービス局内 |
主な活動内容は「金融経済情報の提供」と「金融経済学習の支援」です。
金融経済情報の提供とは、以下のようなニーズに応え、中立・公正な立場から、情報や資料等を提供しています。
- 多様な金融商品・サービスの内容や金融商品の保護に関する諸制度等について、正しい知識を身につけることが大切
- 税金や年金および各種の保険・給付の制度等についての知識も欠かせない
また、金融経済学習の支援とは、金融に関する情報を収集しつつ、それをしっかり理解、吸収し主体的な判断、行動に活かしていくことが重要です。消費者が確かな選択眼を養い判断能力を高めることができるように、様々な学習機会や教材等を提供しています。
- 地域や学校等における講座、講習会、セミナーなどの開催
- 金融学習特別推進地区、金融学習グループでの学習活動
- 金融教育研究校、金銭教育研究校、金融教育研究グループでの教育、研究
- 学校等の教育現場や家庭での学習・指導に活用できる教材、資料、実践事例集、ビデオ等の作成・配布
家計の金融行動に関する世論調査もこの委員会の活動の一環として提供されています!
家計の金融行動に関する世論調査は、「二人以上世帯」と「単身世帯」をインターネットモニター調査により年に1回実施され、公表資料を以下のサイトに掲載しています。
この調査の概要を以下の表にまとめました
項目 | 内容 |
---|---|
調査 目的 | ① 家計の資産・負債や生活設計などの状況を把握し、これらの公表を通じて金融に関する知識や判断力を身につけることの大切さを広報すること ② 家計行動分析のための調査データを提供すること |
調査 内容 | 調査項目は大きく6つ 1.金融資産の状況等(金融資産の有無、金融資産保有額、内訳等) 2.金融負債の状況等(借入金の有無、借入金残高、借入の目的等) 3.実物資産・住居計画(住居の状況、住宅取得必要資金、この1年以内の土地・住宅の取得、増改築、売却の有無等) 4.生活設計(家計全体のバランス、過去1年間の家計運営、老後の生活についての考え方等) 5.決済手段(日常的な支払いの主な資金決済手段、平均手持ち現金残高等) 6.金融制度等(預金保険制度の認知度、金融機関の選択理由等) |
選定 方法 | 令和5年の場合、調査委託会社のモニター登録者を対象に以下の条件を満たすように無作為に抽出 a. 対象世帯は、世帯主が20歳以上80歳未満で、かつ世帯員が2名以上 b. モニター数は5,000を有効回収数として確保する設計とし、直近の国勢調査の「一般世帯」から「単独世帯」を除いたデータにおける、地域別、年代別、男女別の構成比に基づき世帯主割付けを行なった c. 調査委託会社にモニター登録している者の中から、上記a.の条件を満たすモニター構成割付を確保するよう無作為に抽出 ※ 詳細は知るぽるとの情報をご覧ください。 |
調査方法 | ① 対象モニターに調査依頼のインターネットメールを送付し、対象モニターが指定のURLにアクセスすることによって、インターネット(Web)画面上から調査アンケート票に回答入力する調査方法(インターネット調査)。 ② 令和5年調査の実施および結果の集計は、株式会社インテージに委託 |
調査時期 | 令和5年調査:令和5年6月23日(金)~7月5日(水) |
また、調査結果の閲覧するときの留意点として以下の点が挙げられています。
- 回答欄に併記された計数は、断りのない限り、選択肢形式の場合は回答比率(%、小数第2位四捨五入)、数値記入形式の場合は合計項目の回答世帯を分母とする平均値(単位未満四捨五入)を示す
- 回答ゼロの項目は「-」で示す
- 無回答者を掲記していないため、単数回答項目についてその回答比率の合計は必ずしも100にならない
このような形で調査された結果が以下のようなPDFファイルとしてまとめられています。
さきやんはもう少し上図の画像をわかりやすく見たいと思ってBIツールを使ってみることにしましたw
今回BIツールで可視化する際に利用するデータは以下の大きく2つです。
- 単身世帯調査
- 二人以上世帯調査
家計の金融行動に関する世論調査では「時系列データ」や「各種分類別データ」などがエクセルファイルで提供されていますが、今回は「設問間クロス集計表」を「単身と二人以上」の2つダウンロードして利用します。
実際のファイルをダウンロードしたい場合、以下のページからアクセス可能です。
結論からお伝えすると、引用することは「可能」です!
金融広報中央委員会が調べたデータであれば、出典・データ名を明記すれば、商用・非商用を問わず、またどのようなメディアにも金融広報中央委員会に断りなしにご自由に転載可能です。詳細については以下の情報をご覧ください。
- 「金融リテラシー調査」、
- 「15歳のお金とくらしに関する知識・行動調査」、
- 「家計の金融行動に関する世論調査」(前身の「家計の金融資産に関する世論調査」、「貯蓄と消費に関する世論調査」、「貯蓄に関する世論調査」含む)、
- 「金融に関する消費者アンケート調査」、
- 「子どものくらしとお金に関する調査」
出典・データ名について、下記のようにはっきり分かる形での掲載をお願いいたします。
(例)金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」[二人以上世帯調査](2010年)
出典(知るぽると:https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/faq/faqchosa001.html)
以上が「家計の金融行動に関する世論調査」の概要説明でした!
それでは、はじめに作業全体の流れについてご紹介します。
BIツールであるLooker Studioでレポートを作るために、大きく3つのステップで作業を実施します。
この作業の中で今回の記事では「①前処理」を中心に次の章から説明させていただきます。Looker Studioの作業方法などは以下のページで色々と記事にまとめていますので、是非ご覧いただければ幸いです!
まず、可視化対象のデータである「クロス集計表のエクセルファイル」を確認します。
基本的にLooker Studioで取り込むためには以下のようなシンプルなカラムの構成になっている必要があります。
上記のシンプルな表が望ましいのですが、クロス集計を確認すると①~⑤のような課題がありました。
これらの課題に対して前処理を実施することでLooker Studioで取り込めるようなデータに変換していきます。
番号 | 課題 | 前処理 |
---|---|---|
① | 不要なタイトル行が含まれている | 不要な行や列は削除して1行目はカラム名になるようにする |
② | カラム名になり得るセルが複数行に分割 | カラム名(もしくはデータ)として1つのセルに収まるように変換する |
③ | データが横持ちになっている | ②を行ったうえで、横持ちから縦持ちに変更する |
④ | データがセル結合されている | 結合を解除して行ごとにデータをコピーする |
⑤ | 数字が「万円」になっている | 省略表記にはしない(1万円は10000と入力する) |
実際の次節で前処理のやり方を紹介します!
続いて、実際にエクセルで前処理を実施していきます。
番号 | 前処理 | エクセルでの操作 |
---|---|---|
① | 不要な行や列は削除して1行目はカラム名になるようにする | 不要な行や列を選択して削除 |
② | カラム名(もしくはデータ)として1つのセルに収まるように変換する | 結合したい各セルを計算式の「&」を利用して1つにする(カラム名になる) |
③ | ②を行ったうえで、横持ちから縦持ちに変更する | Power Queryエディターを利用して縦持ちデータに変換する |
④ | 結合を解除して行ごとにデータをコピーする | セルの結合を解除して、解除前のデータを空白セルにコピーする |
⑤ | 省略表記にはしない(1万円は10000と入力する) | 対象セルに対して計算式で「×10000」をすることで「万円」表記を修正して「円」に変更する |
この作業の中で難しいところはほとんどないと思いますが、③のPower Queryエディターでの作業は普段使わない方にはわかりにくいところがあるかと思いますので解説させていただきます。
①②④⑤と+αの前処理を実施した状態のエクセルデータは以下のようになっています!
まずはじめに、横持ちデータを縦持ちデータに変換するというのは以下のようなことを指しています。
この処理はエクセルで簡単にできますので説明させていただきます。
エクセルのリボンの「データ」から「テーブルまたは範囲から」を選択します。
対象の範囲を選択し、チェックをつけて、「OK」をクリックします。
Power Queryエディターのウィンドウが開かれるので、「変換」を選択します。
縦持ちにしたいカラムを選択し、「列のピボット解除」をクリックします。
操作が問題なければ、次のように「縦持ちデータ」に変換されます。
カラム名をお好きなものに入力します。
内容に問題がなければ、ホームの「閉じて読み込む」をクリックして保存します。
この作業を実施することで次のように縦持ちデータに変換されたシートが作成されます。
以上で作業は完了です。
かなり簡単に縦持ちデータに変換できることがわかるかと思います!
前処理が完了後は、次のようにエクセルファイルのデータをコピーし、スプレッドシートを新規で開いて貼り付けを行うだけです。
スプレッドシートに貼り付けた際のイメージは以下の通りです。
この作業(①⇒②)をファイルの数だけ実施することになります。
スプレッドシート上に必要なデータをコピー出来たら、Looker Studioで対象のシートをデータソースとして読み込みます。
作業の詳細は割愛しますが、Looker Studioの作業方法などは以下のページで色々と記事にまとめていますので、是非ご覧いただければ幸いです!
Looker Studioで可視化する方法についての紹介は完了です!
前章の作業を実施して作成したレポートについて紹介させていただきます。
以下のページにアクセスしていただければ、Looker Studioのダッシュボードを表示可能です。
Looker Studioの「家計の金融行動に関する世論調査」はこちらをクリック
是非レポートを活用して色々とな気づき・インサイトを得ていただければ嬉しいです!
「家計の金融行動に関する世論調査」をBIツール(Looker Studio)で可視化したレポート」と題して紹介した記事は以上となります。
本記事は終わりになりますので、ここまで読んでいただいた方は誠にありがとうございました!
今後もできれば色々とまとめていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします!