こちらの記事では、【初心者向けLookerStudio講座】レポート(ダッシュボード)作成のコツについてご紹介させていただきます!Looker Studioを始めたい方におすすめです!
どーも、さきやんです!ご覧いただきありがとうございます。
こちらの記事にたどり着いているということは「Looker Studio(旧称データポータル)」に興味・関心がある方だと思っています。
こちらの記事は以下のような人におススメだと思います!
- これからLooker Studioを始めたい方
- レポート(ダッシュボード)の作り方がわからない方
- Looker Studioに限らず、BIツールのダッシュボード作成のコツを知りたい方
それではどうぞご覧ください!
こちらの記事では、大きく2つのステップで説明させていただきます。
まず初めに、Looker Studioのレポートを作成する流れを紹介させていただきます。
レポート作成の流れで一番重要となるレポート設計について解説させていただきます!
さきやんも色々と試行錯誤しながら進めておりますので設定していく上でハマった箇所もお伝えしていきたいと思います。
2つのステップを説明する前にさきやんの事前の準備・構築環境についてご紹介したいと思います。
Looker Studioの初期設定が終わっていない方は以下の記事を参考にしていただければ幸いです!
それでは、はじめにLooker Studioのレポート作成の流れについてご紹介します。
レポートという表現について、Looker Studioではレポートと呼ばれていますが、他のBIツールではダッシュボードやVizなどとも呼ばれていたりします!
ここが今回の記事のメインですので、次章で詳しくご説明します!
レポート化したいデータに接続し、必要に応じてデータソースエディタで利用しやすいデータに加工します。
接続されているデータからレポートに様々なグラフを追加します
キャンバスに対してテーマの選択やバナー追加を行います
作成したレポート(ダッシュボード)を表示、共有します
各ステップの概要については下記の記事で整理していますのでご覧ください。
【初心者向けLookerStudio講座】Looker Studioの始め方早速本題のレポート設計のポイント・コツについて解説していきたいと思います!
それでは本記事の本題である「レポート設計のポイント(コツ)」について説明させていただきます。
フレームワークとしてはありきたりかもしれませんが、5W1Hをベースに整理していくとスッキリとするので、以下の表にまとめてみました。
大きく分けると「目的設定」と「テクニック」です。
細かいことは以降の章で説明しますが、目的設定は「なぜ(Why)」「誰に(Who)」「何を(What)」を軸に、テクニックは「どのように(How)」を軸に網羅的に整理していきます。
参考程度に、「いつ(When)」「どこで(Where)」については、データの更新頻度であったり、どのようなBIツールを利用するのかが論点になるのかなと思います。
それでは、次の章からそれぞれの軸について説明していきたいと思います!
こちらのポイント(コツ)は、Looker Studioのレポート作成に限らず、全般的なBIツールに適用できるものだと思いますので、是非参考にしていただければ幸いです。
レポートの目的設定の中で「なぜ?」が最も重要だと思っています!
「なぜ?」というのは「ダッシュボードを作ることで解決したい課題」だと考えることができます。
例えば・・・
会社の部署でエクセルを使ってデータ共有しているが、最新データの管理が煩雑になってしまっている
営業実績のデータの可視化方法が担当者によって異なりデータの理解が難しくなっている
手作業で営業実績のデータ更新が行われており、意思決定のスピード感がない状態が継続している
など、様々な課題が存在しているかと思います。
「この課題に対してLooker Studioによるレポート(ダッシュボード化)作成を行う」というストーリーにすることで、レポートを利用する人たちの納得感も増すことができます。
是非皆様もこの辺りを意識し、課題を整理した状態でレポート作成を進めていただくと良いかと思います!
この辺りはビジネスパーソンとして当たり前かもしれませんが、さきやんはこのWhyから設定するゴール感がとても重要で、実際に企業内では重要視されているということを実体験で感じています。
続いて、「誰に?」を整理します。
これは「レポートの利用者を特定する」ということです。
この利用者を特定することで、利用者が見たい情報は何か(What)を明確にすることができるからです。
例えば以下の表のように利用者別に興味・関心のあるデータが異なることがわかるかと思います。
個人別の営業成績 | 部署全体の営業成績 | 全部署の売り上げ | |
---|---|---|---|
一般 社員 | |||
課長・ 部長 | |||
役員 |
このように誰が見るためのダッシュボードなのかを明確にすることで、どのようなグラフや情報をレポートに作成すべきなのかを明確にすることにつながります!
一般社員も会社全体の成績(データ)に興味を持つべき、という意見もあるかと思いますが、実際の現場ではそこまで意識を高く持つのは難しいと思います。さきやんはそういうタイプでした。。。すみません。
なぜやるのか、誰に対して見せるのか、が明確になった後は、「何を見せるのか?」を整理します。
誰か(利用者)が明確になっていればその人が必要な情報をレポート化すればよいのですが、一般的に企業内などではKGIやKPIを軸に何を見せるのかを決定することが多いかと思います。
KGI(Key Goal Indicator)は重要目標達成指標のことを示し、KPI(Key Performance Indicator)は重要業績評価指標のことを指しており、企業内ではこの指標が設定されていない状況は少ない(ほぼないに等しい)と思います。
例えば、KGIとKPI❶❷がそれぞれ下記のように設定され、役員クラスの利用者が週次や月次で進捗状況を確認するために利用すると仮定します。
KGI:前年比で売り上げを1000万円上げる
KPI❶:部門Aは前年比で20%の売り上げアップを行う(700万円アップ)
KPI❷:部門Bは前年比で40%の売り上げアップを行う(300万円アップ)
この情報をレポートとしてうまく可視化することができれば、利用者にとっては有益な情報を提供できることになります。
【表現例】
・ KGIはスコアカードで表現
・ KPI❶❷は売上を前年比と今年のデータを並べと表現し、増減比率をスコアカードで表現
誰が、何を見たいのかを明確にすることで、何をレポートして可視化すべきなのかが自ずと見えてくるはずです!
さらに、ここからどういった観点で表現するのが良いのか事例を紹介させていただきます。
構成比とは、売上1000万円に対して、商品Aが600万円、商品Bが400万円であることを表示するようなイメージです。
構成比を出すことで、利用者が構成別のインサイト(示唆)を得ることが可能になります。
表現方法:円グラフや棒グラフを利用することで表現可能です。
同期比とは、今年の12月の売上と前年の12月の売上を比較して表示するようなイメージです。
同期比を出すことで、利用者が時間軸を考慮したインサイト(示唆)を得ることが可能になります。
表現方法:棒グラフや折れ線グラフを利用することで表現可能です。
傾向(トレンド)とは、過去データから今年や来年にどの程度の売上を上げられるのか予測しやすく表示するようなイメージです。
時系列データに対して傾向(トレンド)を出すことで、利用者が過去データから今後の結果を予測しやすくすることを目的にしています。
表現方法:折れ線グラフや予測線を利用することで表現可能です。
時系列データの変動要因として、季節変動や傾向変動、循環変動、不規則変動などがありますが、詳細は割愛させていただきます。
金額化とは、「売上20%向上」のような表現ではなく「売上1000万円向上」のように表現することで、利用者にわかりやすくKGIやKPIの達成状況を表示するようなイメージです。
金額化することで、利用者に直感的に必要な情報(KGIやKPIの達成状況)を伝えることが可能です。
表現方法:棒グラフや円グラフ、折れ線グラフなど様々な表現で利用可能です。
あまり体系的に理解せずにグラフを利用しているケースが多いと思いますが、改めて誰に対して、どのようなKGIやKPIを可視化・表現するのか考えてみると良いレポートができると思います!
最後に、「どのように?」にレポートを作成すればよいのかを整理したいと思います。
大きく4つのポイントを紹介させていただきます!
❶ 利用者が操作して分析できるようにする
❷ 視線の法則を考慮する
❸ バランスの良いグラフ配置にする
❹ 色の使い方にこだわる
❶ 利用者が操作して分析できるようにする
利用者が自身の操作に基づき表示された情報には興味を持ちやすいため、うまくフィルタリングできるようにレポート作成を行います。
データフィルタリング機能がLooker StudioなどのBIツールでは提供されているため、こちらをうまく利用していきます。
例えば、以下のレポートはさきやんが作ったかけ~ぼアプリのデータを可視化(記事はこちら)するためのものですが、気になったところをドリルダウンしてデータを表示させることが可能です。
上記のストーリーとしては「2022年に収支がマイナスになっており、2022年が月次でどのような変化があったのかを確認するためにドリルダウンをして確認する」ということを想定しています。
特にこの情報だけだとインサイト(示唆)が得られるわけではないですが、このように自分でデータ分析を行うことで更に異なる粒度で分析したいという想いになる場合があるかと思います。
これがとても重要で、レポートから利用者の具体的なアクション(別の粒度で分析したいと思わせる)につなげられる、ということはとても価値があります。
❷ 視線の法則を考慮する
会社員だとパワポ資料を作成する際のコツとして登場してくることが多い視線の法則を考慮することも重要です。
視線の法則とは、人が情報を得るために目線の動きに法則性があると言われています。その法則に則ったレイアウトやデザインにすることで、効率的に自身の伝えたい情報を届けることが可能です。逆に、これができずにレポート作成した場合、利用者に正しく伝えたいことが伝わらないこともあります。
この法則の中でも「Zの法則」と「Fの法則」が有名です。
Zの法則もFの法則も目線の動きを示していますが、視線の法則を理解しておくことで利用者は情報を受け取りやすくなりますので、この法則を意識してレポートを作成します。
基本的にレポートに載せているデータは見てほしい情報ですが、利用者が最も気になるデータ(情報)は画面の左上に置くと良いと考えられます。
さきやんの作ったサンプルダッシュボードは左上はタイトルになっており、左上が重要なデータになっておらずすみませんw
❸ バランスの良いグラフ配置にする
データのグラフ化は、利用者がそのデータをより深く理解するのに役立ちます。
グラフ化によって、パターンや傾向(トレンド)、相関関係など、データを統合的に把握できます。 しかし、グラフの情報が多すぎるとわかりづらく、伝えたい内容が伝わらない可能性が増加します。
同じようなグラフを複数配置せずに、必要な情報を適したグラフを利用して表現し、バランスを心がけて配置する必要があります。最適な配置方法は目的や利用者によって異なるため、その都度判断していく必要があります。
Looker Studioでは以下のようなグラフが提供されていますので、適したグラフを利用しましょう!
❹ 色の使い方にこだわる
最後に、利用者にとって色は重要な役割を持ち、色彩やレイアウトが良いことが利用者に評価されやすいレポートになります。
色の使い方は以下のページが参考になりましたのでご紹介です。
伝えたいグラフや数字の色を変える等、是非色の効果も意識してレポート作成を行いましょう!
以上でテクニックの「どのように?」の説明は完了です!
お疲れさまでした!これでこちらの記事のゴールは達成です!
これでご覧の皆様もLooker Studioに限らず、レポート(ダッシュボード)作成のコツを把握している状態が整いました!
以上、本記事は終わりになりますので、ここまで読んでいただいた方は誠にありがとうございました!
今後もできれば色々とまとめていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします!