こちらの記事では、いまさら聞けないe-Stat(政府統計の総合窓口)とLooker Studio連携について解説させていただきます!e-Statの概要から使い方、実際のデータ分析方法(Looker Studio)までを把握したい方におすすめです!
どーも、さきやんです!ご覧いただきありがとうございます。
こちらの記事にたどり着いているということは「e-Stat(政府統計の総合窓口)」や「データ分析」、「オープンデータ」に興味・関心がある方だと思っています。
こちらの記事は以下のような人におススメだと思います!
- e-Statについて(1分ぐらいで)知りたい方
- e-Statからデータを取得したい方
- e-Statのデータを使ってデータ分析(Looker Studio)してみたい方
それではどうぞご覧ください!
こちらの記事では、大きく4つのステップで説明させていただきます。
1分ぐらいでわかるように、e-Statで抑えておくべきポイントを簡単に紹介します!
STEP.1よりもう少し丁寧にe-Statの概要や掲載されている情報などについてご紹介させていただきます。
実際にe-Statからデータを取得する方法を解説させていただきます。
最後に、データ分析の手段の一つであるBIツール(Looker Studio)を利用して実際に可視化する方法を紹介させていただきます!
本題を説明する前にさきやんの事前の準備・構築環境についてご紹介したいと思います。
Googleアカウントの所有やLooker Studioの初期設定はデータ取得のみであれば不要です。実際にSTEP4でデータ分析してみたい方は以下の記事を参考にしていただければ幸いです!
e-Statの概要
e-Stat(政府統計の総合窓口)とは、各府省が公表する統計データを一つにまとめることに加え、様々な便利な機能を備えた政府統計のポータルサイトです。
簡単に言うと、政府の調査している統計データに対して「検索」「取得」「グラフ表示」などが可能です。
ポータルサイトの画面から利用できる機能概要は以下の通りです。
# | 機能・情報 | 概要説明 |
---|---|---|
① | 統計データの検索機能 | 統計データを「分野別」や「組織別」、キーワードで検索可能です。 |
② | グラフ表示機能 | 主要な指標をグラフ表示可能で、統計Dashboardという別ページが表示されます。 |
③ | 時系列表示機能 | 主要な指標を時系列で表示可能で、統計Dashboardという別ページが表示されます。 |
④ | 地図表示機能 | 地図上に統計データを表示可能で、ログインの有無で利用できる機能が変わります。 |
⑤ | 地域別の表示機能 | 都道府県や市区町村別に主要指標を表示(統計表やグラフ)可能です。 |
⑥ | 高度な利用機能 | ミクロデータやAPIなどが利用可能で、別ポータルが表示されます。 |
⑦ | 統計関連情報 | 統計で利用している各種情報(統計分類、市区町村コード、調査項目)等を閲覧可能です。 |
参考までの情報ですが、e-Statのトップページの右下に検索キーワードのランキングも設置されています。
データの表示機能
❷のグラフ表示機能をクリックすると、統計データをサイト上でグラフで見ることも可能で、「人口ピラミッド」に関するグラフは以下のように表示されます。
「世界と日本のすがた」というタイトルのグラフ表示は以下の通りです。
このように用意されたデータとグラフを表示することができます!
再生ボタンも設けられており、ボタンを押すと時系列でグラフの推移を自動で切り替えて表示可能です。
また、❹の地図表示機能をクリックすると、「統計地理情報システム」のページが開かれ、このページでは2つの機能が提供されています。
Ⅰ. 地図で見る統計(jSTAT MAP)
主に、各種統計データを地図上に表示し、視覚的に統計を把握できるシステムです。利用者のニーズに沿った地域分析が可能となるような機能が提供されており、防災、施設設備、市場分析など、基本的な分析が簡単に可能です。
Ⅱ. データダウンロード機能
地図で見る統計(jSTAT MAP)に登録されている小地域、または、地域メッシュ統計などの統計データ及び境界データをダウンロード可能な機能が提供されています。
例えば、出生数をマップ上に表示させると以下のようになります。
細かい機能は是非実際に触ってみてください!
データのダウンロード機能
統計データをファイルやデータベース経由でダウンロードすることが可能で、CSVファイルをエクセルで開くと下記のようになります。その他に、エクセル形式でもダウンロード可能です。
統計データをLooker Studioで活用するイメージ
Googleの提供するLooker StudioでCSVファイルを取り込むことも可能です。
以下のように、統計データをLooker Studioでグラフ化することが可能です。
以上で1分程度でわかる範囲の紹介は完了です!もしご興味がありましたら以降の記事もご覧いただければ幸いです!
それでは、e-Stat(政府統計の総合窓口)について紹介させていただきます。
e-Stat(政府統計の総合窓口)とは、各府省が公表する統計データを一つにまとめることに加え、様々な便利な機能を備えた政府統計のポータルサイトです。
簡単に言うと、政府の調査している統計データに対して「検索」「取得」「グラフ表示」などが可能です。
ポータルサイトの画面から利用できる機能概要は以下の通りです。
# | 機能・情報 | 概要説明 |
---|---|---|
① | 統計データの検索機能 | 統計データを「分野別」や「組織別」、キーワードで検索可能です。 |
② | グラフ表示機能 | 主要な指標をグラフ表示可能で、統計Dashboardという別ページが表示されます。 |
③ | 時系列表示機能 | 主要な指標を時系列で表示可能で、統計Dashboardという別ページが表示されます。 |
④ | 地図表示機能 | 地図上に統計データを表示可能で、ログインの有無で利用できる機能が変わります。 |
⑤ | 地域別の表示機能 | 都道府県や市区町村別に主要指標を表示(統計表やグラフ)可能です。 |
⑥ | 高度な利用機能 | ミクロデータやAPIなどが利用可能で、別ポータルが表示されます。 |
⑦ | 統計関連情報 | 統計で利用している各種情報(統計分類、市区町村コード、調査項目)等を閲覧可能です。 |
❶ ~ ❼をそれぞれ説明していきたいと思います。全体的な機能を把握することができますので是非ご覧ください!
まずは統計データを検索する機能についてです。
検索する機能は「すべて」「分野」「組織」「キーワード」での検索が可能です。
検索機能A:すべて
「すべて」の画面は以下の通りです。
政府統計の一覧を確認可能なページになっており、左側にフィルタが用意されています。
ある程度「政府統計コード」や「政府統計名」を把握されている方には使いやすいのかもしれませんが、初めの方はキーワードや分野、組織から検索するのがわかりやすいと思います。
検索機能B:分野
「分野」の画面は以下の通りです。
17種類の統計分野別に検索可能で、主要な調査サマリーも掲載されています。
それぞれの領域のボタンをクリックすると、「すべて(A)」の検索画面に遷移し、対象の統計データのみフィルタがかかった状態で表示されます。
検索機能C:組織
「組織」の画面は以下の通りです。
各省庁や委員会別に検索可能です。
それぞれのリンクのボタンをクリックすると、「すべて(A)」の検索画面に遷移し、対象の統計データのみフィルタがかかった状態で表示されます。
検索機能D:キーワード
明確な目的を持っている方以外は、この「キーワード」検索が最も使い勝手がいいかと思います。
例えば、「アイスクリーム」を検索してみます。
「すべて(A)」の検索画面に遷移し、データセット一覧が表示されます。
参考までの情報ですが、e-Statのトップページの右下に検索キーワードのランキングも設置されています。
「一覧表示」のリンクをクリックするとさらに細かい情報も確認が可能です!
最適な検索方法は人によって異なると思いますので、自分に合った方法で検索しましょう!
検索結果から対象のデータを表示
ここまでは単純な検索方法や種類の紹介でしたので、最後に一連の対象データの表示までの流れを紹介します。
「すべて」の検索画面から「民間企業退職金実態調査」の統計データを取得しようとした場合、流れは以下のようになります。
これで検索結果から統計データを表示することができました!
思ったよりデータにたどり着くまでの画面遷移が多いので、あきらめずにトライしましょうw
続いて、グラフ表示機能についてです。
❷をクリックすると、別ページが開かれます。
このダッシュボードページで様々なデータをグラフ化した状態で確認することができます。
例えば、「人口ピラミッド」をクリックすると、以下のようなグラフが表示されます。
また、「世界と日本のすがた」をクリックすると、以下のようなグラフが表示されます。
このように用意されたデータとグラフを表示することができます!
再生ボタンも設けられており、ボタンを押すと時系列でグラフの推移を自動で切り替えて表示可能です。
ブラウザ上で用意されたテンプレートに従ってデータ表示されたい場合は❷の機能は有効的かと思います!
続いて、時系列表示機能についてです。
時系列表は、国や民間企業等が提供している主要な統計データを簡単に利用できる形で提供するものです。検索できる時系列データの一覧は下記のページで確認可能です!
実際の画面で紹介させていただきます。
❸をクリックすると、別ページが開かれます。
大分類(分野)と系列名を選択できるようになっています。
例えば、大分類「人口・世帯」を選択し、系列名「01 総人口(総数)」を選ぶと以下のようなページが表示され、実際の統計データを確認することができます。
当然データのダウンロードも可能です。また、カラム名の「i」のボタンをクリックすると下記のように用語名の解説なども確認することが可能です。
この機能を使ってデータをダウンロードする場合、CSVファイルでDL可能ですが、CSVフォーマットの細かい指定はできません!
続いて、地図表示機能についてです。
❹をクリックすると、「統計地理情報システム」のページが開かれます。
このページでは2つの機能が提供されています。
Ⅰ. 地図で見る統計(jSTAT MAP)
主に、各種統計データを地図上に表示し、視覚的に統計を把握できるシステムです。利用者のニーズに沿った地域分析が可能となるような機能が提供されており、防災、施設設備、市場分析など、基本的な分析が簡単に可能です。
Ⅱ. データダウンロード機能
地図で見る統計(jSTAT MAP)に登録されている小地域、または、地域メッシュ統計などの統計データ及び境界データをダウンロード可能な機能が提供されています。
Ⅰの機能について参考程度にご紹介させていただきますが、「地図で見る(jSTAT MAP)」のリンクをクリックすると以下のページが表示されます。
この機能はログインの有無で利用できる機能が異なりますが、「ログイン」せずに利用可能です!
「ログインしないで始める」をクリックするとマップが表示されるので、参考として「出生数」の統計データを地図上に表示させてみます。
以下のように出生数をマップ上に表示させることができました。
細かい機能は是非実際に触ってみてください!
続いて、地域別の表示機能についてです。
❺をクリックすると、別ページに画面遷移します。
こちらの機能は、「統計でみる都道府県・市区町村のすがた(社会・人口統計体系)」で整備された各種統計データ(人口・世帯、自然環境、経済基盤、行政基盤、教育、労働、居住、健康・医療、福祉・社会保障など)から、地域・項目を抽出した統計表表示、グラフ表示、ダウンロードすることができます。
実際の画面でできることを紹介させていただきます。まず地域候補を絞り込み、確定ボタンをクリックします。
どのような項目を表示させて以下の候補を選択し、確定ボタンをクリックします。
以下のように統計表として表示可能です。
また、グラフ表示も可能になっています。
グラフを画像形式でダウンロードも可能なようですが、あまり使いどころがなさそうですね・・・w
続いて、高度な利用機能(ミクロデータの利用)についてです。
❻の「ミクロデータの利用」をクリックすると、別ページが開かれます。
このミクロデータとは以下のように定義されています。
ミクロデータ利用 | ミクロデータ利用ポータルサイト (e-stat.go.jp)
公益性の高い学術研究などの用途で、調査対象の秘密の保護を図った上で、世帯単位や事業所単位など、かなり細かい粒度のデータを提供されている機能です。
こちらを個人が使うケースは少ないかもしれませんね・・・
続いて、高度な利用機能(開発者向け)についてです。
❻の「開発者向け」をクリックすると、次のページに画面遷移し、こちらでは2つの機能が提供されています。
Ⅰ. API機能
政府統計の総合窓口(e-Stat)で提供している統計データを機械判読可能な形式で取得できるAPI機能を提供
Ⅱ. 統計LOD機能
オープンデータの最高ランク(5スター)であるLOD(Linked Open Data)で統計データを提供
それぞれ簡単に紹介させていただきます。
Ⅰ. API機能
API(Application Programming Interface)とは、あるコンピュータプログラム(ソフトウェア)の機能や管理するデータなどを、外部の他のプログラムから呼び出して利用するための手順やデータ形式などを定めた規約のことを指しています。
こちらの機能について、政府統計の総合窓口(e-Stat)においてデータベース化されている統計データを、機械判読可能な形式(XML、JSON等)で出力するREST方式のAPIです。
APIを利用したアプリケーションを開発することにより、統計データを利用した高度な利用環境を構築することができます。
以下のような機能が提供されています。
Ⅱ. 統計LOD機能
こちらの機能では5つ星のオープンデータであるLODでのデータ公開を行っています。
5つ星のオープンデータについては以下のサイトを参考にいただけるといいかと思います。
さきやんもしばらく高度な利用機能を使うことはないと思いますw
最後に、統計関連情報についてです。
❼をクリックすると、「統計分類・調査計画等」に関するページが開かれます。
統計で利用している各種情報(統計分類、市区町村コード、調査項目)、統計調査計画/点検・評価結果及び行政記録情報等を活用している統計を提供しています。
例えば、以下のように標準地域コードなどの情報を確認可能です。
以上でe-Statの概要紹介は終わりです!
e-Statの概要は紹介しましたので、実際にデータを取得する際の操作方法などを説明させていただきます。
e-Statでは大きく「ファイル」と「データベース」の2種類について、以下のような形式で提供されています。
データ種別 | ファイル形式 | 統計データの提供範囲 |
---|---|---|
ファイル | ・Excel,CSV,PDFなど | ほぼすべての統計結果 |
データベース | ・Webサイト(項目の抽出、行・列などの組換え、グラフの作成が可能) ・上記で抽出した結果をCSV等でダウンロード可能 | 一部の統計結果 |
それぞれのダウンロード方法を解説していきたいと思います!
はじめに、ファイル形式でダウンロードする方法の一連の流れを紹介させていただきます。
仮に「家計調査」に関する統計データが欲しいと思った場合の流れを例にしてみたいと思います。
まずトップページのキーワード検索に「家計調査」と入力し、検索ボタンをクリックします。
検索結果が表示されるため、対象となる家計調査の「詳細」ボタンをクリックします。
家計調査に関する概要やホームページのURLの情報などが表示されます。自身の欲しい情報であることを確認後に、画面の下部にある「統計データ」リンクをクリックします。
家計調査に関するデータを表示する画面になるので「ファイル」のボタンをクリックします。
家計調査に関する細かい分類で情報にアクセス可能な状態になります。ここからはお好きなデータを見てもらえればいいのですが、いったん画面の最下部にある「最新結果」のリンクをクリックします。
ここまでくるとようやくPDFやEXCELのボタンが表示されるため、ダウンロードしたいデータのボタンをクリックします。
ダウンロードが完了すると、PDFは以下のように表示可能です。
エクセルも同様に表示可能です。
このようにして「ファイル形式」でダウンロードすることが可能です!
続いて、データベース経由でのダウンロード方法について紹介します!
次に、データベース経由でのダウンロード方法についてご説明します!
仮に「家計調査」に関する統計データが欲しいと思った場合の流れを例にしてみたいと思います。
ファイル形式と同様に「家計調査」に関する検索結果を表示させ、データベースのボタンをクリックします。
データベース利用可能なデータが表示させるので、今回は「貯蓄・負債編」の「二人以上の世帯」の「年次」リンクをクリックします。
データセット一覧が表示されるので、この中から「貯蓄・負債(世帯主の職業別)」のDBボタンをクリックしてみます。
対象のデータ(統計表)が表示されるので、右上にある「ダウンロード」ボタンをクリックします。
表ダウンロード画面が表示され、ファイルのDL形式をこちらで指定可能です。いったん詳細は割愛させていただき、下部にあるダウンロードボタンをクリックします。
再度ダウンロード画面が表示されるため、ダウンロードボタンをクリックします。
指定したファイル形式(今回はCSV)でダウンロードされるので、CSVファイルをエクセルで開くと下記のようになります。
このようにしてデータベース経由でダウンロードすることが可能です!
途中で割愛したファイル形式の指定方法については以下のヘルプページで詳細な説明がされていますので、こちらをご確認いただければ幸いです!
最後に、実際のデータ分析をBIツール(Looker Studio)を利用して実施する方法についてご紹介させていただきます。
まずはじめに、データ分析の基本的な流れをご説明させていただきます。
既にご存じの方はスキップいただいて問題ございません!
データ分析の基本的な流れを分類すると以下の6つで表すことができます。
1.分析目的を明確にする
「なぜ分析を行うのか」といった方針を決めることで、課題や問題点を整理しやすくします。
2.課題を見つけ仮説を整理する
分析目的から課題を抽出し、「解決するためには何が必要か」の仮説を整理します。整理することで必要なデータを絞りやすくなります。
3.データを収集する
データ分析のためのデータは多岐にわたるため、仮説に対して必要なデータを収集します。今回の記事のe-Statの利用もこのデータ収集の手段の1つです。
4.データを加工する(前処理)
収集した膨大なデータの中身を確認すると、目的の分析には不要なデータや想定している形式になっていないものまで含まれているケースが多々あります。このまま分析すると分析に時間がかかるだけでなく、仮説検証に使えない結果になってしまう可能性があります。そのため、データの可視化・分析する前にデータの前処理が必要となります。
この前処理のことを「データクレンジング」と呼び、データ分析において最も時間や手間がかかるプロセスといわれています(8割程度はこのクレンジング作業とも言われる)。
5.データを可視化・分析する
前処理されたデータを分析するために、BIツールなどを活用して可視化し、データ分析をしていきます。
6.分析結果を活用する
データ分析で得られた結果(示唆、インサイトと言われる)から、課題解決やビジネスなどへの活用をします。
このデータ分析の基本的な流れを紹介した理由としては、「5. データを可視化・分析する」前に、3.と4.のデータ収集、前処理が重要であり、e-Statでデータを収集する際にも可視化・分析しやすいように収集する必要があることを伝えたかったからです。
今回のデータ分析では、BIツールはLooker Studioを利用しますが、Looker Studioでデータを取り込む際にも条件があるため、そのあたりも次節で説明させていただきます。
続いて、e-Statでは、CSVでダウンロードする場合が多いと思いますので、CSVをLooker Studioで取り込む際の注意事項に関してまとめていきたいと思います。
アップロードするCSVファイルでは、正しい形式を使用する必要があります。ファイル形式が正しくない場合は、アップロード中にエラーが発生することやレポートにデータが正しく表示されないことがあります。
エラーが発生しないように、以下のポイントを押さえてデータを収集・ダウンロードする必要があります。
ファイル形式 | 補足説明 |
---|---|
UTF-8エンコード | アップロードするファイルのエンコードはUTF-8にする必要があります。 |
表形式のデータのみ | ファイルのアップロードでは、表形式のデータのファイルのみをインポートできます。 表内の特定のセルでデータが欠落している場合でも、各行には同じ数の列が設定されている必要があります。 |
区切り文字 | データに含まれるすべてのフィールドは、それぞれカンマで区切る必要があります。 |
見出し行 | ファイルの1行目は、見出し行にする必要があります。 |
改行 | ファイル内の行は、それぞれ末尾で改行する必要があります。 |
また、その他にもファイルをアップロードする際の制限があります。
次節から、上記の形式や制限を踏まえて、e-Statからデータをダウンロードします!
続いて、Looker Studioで取り込めるようなデータをe-Statからダウンロードする方法について説明させていただきます。
前章と同様に以下の前提で進めさせていただきます!
仮に「家計調査」に関する統計データが欲しいと思った場合の流れを例にしてみたいと思います。
以下のページにアクセスします。
ファイル形式と同様に「家計調査」に関する検索結果を表示させ、データベースのボタンをクリックします。
ここから自由に見たいデータを選んでいただいて構いませんが、説明上は項目を指定させていただきますのでその点ご承知おきください!
次に「年次」リンクをクリックします。
「用途別分類(総数)」のDBボタンをクリックします。
統計表が表示されるので、ここから簡単な前処理を実施していきます。
「表示項目選択」をクリックします。
この画面でダウンロードしたい項目を選択していき、選択後に確定ボタンをクリックします。
例えば、「用途分類」の項目選択ボタンをクリックします。このままだと項目数が多いため、右上の「全解除」を押下後に、「世帯数分布(抽出率調整)」を選択し、下部の「同一改装の選択/解除」の「選択」を押し、確定ボタンをクリックして項目を確定させます。
上記の作業を実施すると一番上の階層のすべての項目を選択可能な状態になります。
同様に、それぞれの項目に対して以下のように選択していきます。
事項名 | 選択内容 |
---|---|
世帯区分 | 「二人以上の世帯(2000年~)」のみを1つ選択 |
地域区分 | 「全国」「北海道地方」「東北地方」「関東地方」「北陸地方」「東海地方」「近畿地方」「中国地方」「四国地方」「九州地方」「沖縄地方」の11個を選択 |
時間軸 | 「2000年」以降から現在までを選択 |
選択後は以下のように選択項目が絞られているかと思いますので、問題なければ「確定」ボタンをクリックします。
統計表が表示されるため、「ダウンロード」ボタンをクリックします。
表のダウンロード形式を変更する画面が表示されます。
ここでLooker Studioで取り込み可能なフォーマットに設定変更します。設定内容は以下の通りです。
対象項目 | 設定内容 |
---|---|
ファイル形式 | CSV形式(クロス集計表形式・UTF-8(BOM無し)) |
ヘッダの出力 | 出力しない |
階層コードの出力 | 出力しない |
凡例の出力 | 出力しない |
以下のように変更出来たら「ダウンロード」ボタンをクリックします。
再度ダウンロード確認画面が表示されるため「ダウンロード」ボタンをクリックします。
これでCSVファイルのダウンロードが完了します。このファイルをエクセルなどで開くと以下のように文字化けしてしまいます。
内容を確認する場合はサクラエディタなどを利用して開くと、以下のように文字化けせずに、文字コードなども「UTF-8」になっていることが確認可能です。
もし上記の流れで取得したCSVファイルを利用されたい方は以下のファイルを使っていただければと思います。
以上がLooker Studioに取り込むためのダウンロード作業が完了です!
CSVファイルを取得することができたので、ここからようやくLooker Studio側で作業を実施します。
途中でキャプチャ画像のCSVファイル名がバラバラになっている点はご了承くださいませmm
ここまで確認されている方はLooker Studioをお使いの方かと思いますが、以下のページからLooker Studioへアクセスします。
「空のレポート」を選択します。
「ファイルのアップロード」を選択します。
ダウンロードしたCSVファイルをドラッグします。
CSVファイルに問題がなければステータスが「アップロード済み」になり、「追加」ボタンをクリックします。
参考までにCSVファイルに問題があった場合は以下のように表示されます。
さきやんも試行錯誤しながら前処理(データ抽出)を実施しておりましたmm
「追加」ボタンをクリック後は次の画面が表示されるため、「レポートに追加」ボタンをクリックします。
レポート編集ページに移動するので、「グラフを追加」から「折れ線グラフ」を選択します。
グラフの設定をする画面が表示されるため右側の「データ」から中央のグラフのディメンションや指標をドラッグしていきます。
それぞれの設定は以下の通りです。
対象項目 | 設定内容 |
---|---|
ディメンション | 時間軸(年次) |
内訳ディメンション | 地域区分 |
指標 | エンゲル係数【%】 |
上記の設定が完了すると、以下のように地域区分別のエンゲル係数の年別の推移を確認することができました!
これでいったんこの章の目標は完了ですが、若干見にくいため、グラフの「スタイル」を変更して見やすくすると以下のようになります。
これも細かく突っ込むと見にくいのですが、最初の表示と比べて・・・ということでお願い致しますw
グラフを利用者が操作することで以下のようにデータの詳細を確認することもできます。
このようにグラフからデータ分析をすることが可能になります。
例えば、「沖縄は全体的に他の地方と比べて、エンゲル係数が高い傾向にある」ということがわかりますが、この結果から何をするのかが重要になり、そのポイントについては本記事では説明しきれないため割愛させていただきます!
また、お気づきの方もいるかと思いますが、横軸の対象年について年別に正しく並んでいないことがわかるかと思います。
これはLooker Studio側がCSVデータのカラムを「日付」として認識できていないことが問題になっています。
こういった人間の目で見たら「年」であることが認識できても、ツール側では認識でないことも多いため、こういったデータを事前に修正してあげることが前処理(データクレンジング)であり、データ分析においてとても重要なポイントになっています。
この程度の前処理であればデータソース上で修正することもできるため、別の記事で改めて説明させていただきます!
以上でLooker Studioでの可視化は完了です!
お疲れさまでした!これでこちらの記事のゴールは達成です!
これでご覧の皆様もe-Statの概要と簡単な使い方を把握している状態が整いました!
以上、本記事は終わりになりますので、ここまで読んでいただいた方は誠にありがとうございました!
Looker Studioに関する情報は以下のページでまとめておりますので、他にもLooker Studioの事例や基本的な情報が知りたい方は是非ご覧ください!